生まれた時に聴力障害をもつ新生児は、日本では1000人あたり2.5人いるといわれています。 聴力障害が出生時に見つかるか、1,2歳まで発見されないかはその子供の将来の言葉、知能、学力などに大きく影響します。 難聴をおこしやすい危険因子として、低出生体重児(1500g以下)、新生児重症黄疸、家族内難聴、重症感染症、出生時の状態不良、耳、鼻、口の奇形などがいわれています。 産婦人科で出生後に聞こえの検査をする施設が増えてきました。「AABR」という、赤ちゃんにもできる自動聴力検査です。ある1つの周波数(2KHzから4KHz)の音を聞かせて、内耳や脳幹の反応をみます。この検査で正常とでれば、ほぼ聴力(聴覚)は大丈夫です。しかし、軽度難聴や、特定の周波数のみの難聴は見逃されることがあります。 また、この検査で正常以外(REFER)と出ても、必ず難聴があるわけではありません。 検査のときに動いてしまったり、泣いたり、また耳垢が詰まっていても正常以外と出てしまいます。 【耳鼻咽喉科 j クリニック の新生児・小児難聴への診察、検査】 難聴の心配がある場合、耳鼻咽喉科を受診しましょう。専門医が、耳の状態、鼓膜の状態を確認します。耳垢もしっかり掃除します。 当院では、その後に「ティンパノメトリー」と「OAE」という検査をしています。 ティンパノメトリーで、鼓膜の奥に水が溜まる浸出性中耳炎などがないかをみます。 OAEで、1〜6KHzの周波数に難聴がないかを調べます。どちらも、赤ちゃんでもできる検査です。 その検査結果が正常ならば、まず難聴は心配ないと考えます。もし、正常以外の結果だった場合も、一度の検査で結論は出さず、鼻や中耳炎の治療をしながら時期をおいて再度確認していきます。 最終的に難聴の疑いが残った場合は、小児難聴の総合専門施設に紹介させていただいています。 ※新生児・・・出生後1ヶ月までを指します。 |
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